世界に向けて平和を唱える県であり、世界的にも有名な広島県。歴史的なところで見れば、県名の由来となったのは、毛利輝元の広島城築城と言われているが、その時代より遡ること1000年。現在、世界的遺産となっている厳島神社を海上まで広がる壮厳な神殿造りとしたのは平清盛によるもの。その神社がある宮島を始め、呉など多数の清盛ゆかりの地が残る広島にぜひ訪れてみたい。

伊勢平氏の頭領・平忠盛の嫡子として元永元年(1118年)生まれる。平大相国、六波羅殿、福原殿、清盛入道などの別名を持つ平家一時代を築いた最高権力者。清盛が頭角を現し始めたのは30代、安芸守に任ぜられ瀬戸内海の制海権を手に。その後、保元の乱にて後白河天皇の信頼を得、平治の乱で有力武士を排除したため政治的地位を高め、武家政権樹立。立場を盤石とした後には、日宋貿易を推進。大輪田泊の大修築や、福原に都を移すなど行った。が、徐々に清盛のやり方に不満を抱く院政側に加えて、相次ぐ子息の死により、求心力を失っていく。そして、源頼朝らの反乱が深刻化。これから鎮圧をという矢先に、熱病によって最期(享年64歳)を迎えた。